ずっと前に友人とバナウェへ行く前の葛藤を話しました。
今回はバナウェでの思い出を書き殴ります。
果たして友人は楽しめたのか。
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【フィリピン】友人とバナウェに行った話【準備編】
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友人とのバナウェ
計画したバナウェ旅行をSさんに提案したら、部屋から出てきてくれるようになった。
辛そうな雰囲気のSさんだったけど、バナウェパワーが効いたみたいで回復しつつある。
安心した俺は考えてきたバナウェ旅行の計画をカメラにガムテープを巻きながら話す。
バナウェまでの行き方・料金・持ち物・やりたいことなど。
この時間が一番楽しかったと思う。
ちなみにガムテープを巻いた理由は盗難防止。
・・・
無事にバナウェ行きのハイエースが止まっている場所へ着いた。
明かりが少なく、この場所で合ってるのか不安だったけど、運転手に話しかけたら「合ってるぞ」と言われた。
よし、乗り込もう。Sさんと俺はウキウキだ。Sさんは嫌いなバギオを離れることが出来る。俺は先輩が元気になってくれた。そんな理由で。
この後の地獄を知らずに。
まさかのすし詰め状態での出発だった。
ハイエースにこんな乗るの?そう思うレベル。そのせいで発進して5分後に「降りたい」と呟く先輩。それを聞いてテンションの下がる俺。後ろでウップウップ言ってる女性。
そんなカオスな運転が始まって20分後。後ろの女性が吐いた。
そしてそのゲロの跳ね返りが俺の首に付着する。
とても嫌な旅が始まった。
・・・
長い間、車に揺られ、やっとバナウェに到着したと思ったら、山の中の廃墟に連れて来られた。
明かりのない山奥、眼の前には木材で出来た神社のような廃墟。
え?俺達殺されるの?そう思った。
今思えば、明るくなったらすぐに棚田が見えるスポットだったんだと思う。
だけどこんな明かりのない廃墟で降ろされても困る。そう思ってドミトリーやホテルがあるエリアに行ってくれと頼む。
「え?俺帰りたいし、追加料金もらうよ?」だって。ふざけやがって…って思いそうだけど、めっちゃ感謝してた。不安が勝ったんだろうね。
その後は無事に繁華街に到着。
宿を探しながら歩きつつ、途中で先輩に話しかけるも返答が無い。
振り返ると、石の上で横になって動かなくなっている先輩が遠くにいた。ドミトリーはお前が探せ。そう言っているようだった。
流石にムカついたけど、ここまで酷い道のりだったからな。心が折れたんだろう。そう思って探索再開。
探している途中、ヨーロッパの夫婦?もドミトリーを探していたみたいで一緒に探すことになった。
10分もしない内に夫婦のお陰で宿を発見。
無事に二人部屋を確保出来た。
ここから先は詳しく覚えていない。
ジプニーの上に乗ってバナウェを一望出来る高台に向かったり、先輩が部屋で療養している最中に受付嬢をナンパしていたり、目が合った子どもに金をせびられて絶望している先輩を見たり、そんな記憶は蘇るけど、断片的過ぎて詳しく書けない。
じゃあなぜ書いたのか。
それは今月の11日からバナウェに行くからだ。10年振りだ。
あの時の後悔を消すために。
そんな理由だ。それと写真撮影。
「結局友人は楽しめたのか」って? 勘の良い人は、もう分かっただろう。